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【津田歯科・矯正歯科ブログ】保険診療でも仮歯にこだわる理由:治療中の「もしも」を防ぎ、快適に過ごしていただくために【大阪市都島区】

おはようございます、大阪市都島区の「津田歯科・矯正歯科」です。(大阪メトロ谷町線都島駅4番出口徒歩3分)
虫歯治療などで歯を削った後、最終的な詰め物や被せ物ができるまでの間、多くの歯科医院で「仮歯(かりば)」を装着します。
「仮歯は、最終的な歯ができるまでのつなぎだから、形や色が適当でも仕方ない」

「保険診療の仮歯は、すぐに取れたり割れたりする」
そういったイメージをお持ちの方も少なくないかもしれません。
しかし、当院では保険診療であっても、仮歯の作製に強いこだわりを持っています。
なぜ、当院が仮歯にこだわるのか?それは、仮歯が果たす役割が、単なる「つなぎ」以上の、非常に重要なものであると認識しているからです。治療中の期間をいかに快適に過ごしていただくか、そして最終的な治療の成功率をいかに高めるか。今回は、当院の仮歯へのこだわりと、そのメリットについて詳しくお話ししたいと思います。
 

 
1. 仮歯(テンポラリークラウン)の重要な役割
「仮歯」は、歯科用語では「テンポラリークラウン」や「プロビジョナルレストレーション」と呼ばれます。これは、治療中の歯を守り、機能や見た目を一時的に回復させるためのものです。
当院が考える仮歯の役割は、主に以下の5つです。
 
役割①:治療中の歯を保護する
歯を削った後のむき出しの状態は、非常にデリケートです。
  • 刺激からの保護: 冷たいものや熱いものがしみたり、痛みを感じたりするのを防ぎます。
  • 細菌感染の予防: 削った部分から細菌が侵入し、虫歯が再発したり、神経が炎症を起こしたりするのを防ぎます。
 
役割②:噛む機能と見た目を回復する
仮歯がないと、食事がしにくく、会話も不自由になります。特に前歯の場合、見た目が気になることで日常生活に支障をきたします。仮歯を装着することで、一時的ではありますが、食事や会話の機能を回復し、見た目の違和感を減らすことができます。
 
役割③:歯の位置が動くのを防ぐ
歯は、隣の歯や噛み合う歯がなくなると、その隙間に向かって動いてしまう性質があります。歯が動いてしまうと、せっかく型取りをして作った最終的な詰め物や被せ物が入らなくなってしまいます。仮歯は、歯の位置をしっかりと維持する役割を果たします。
 
役割④:歯茎を保護し、安定させる
削った歯の周りの歯茎は、治療の影響で敏感になっています。仮歯は、歯茎を保護し、最終的な被せ物が入るまでに健康な状態に安定させる役割もあります。
 
役割⑤:最終的な被せ物の形をシミュレーションする
これは非常に重要な役割です。仮歯の段階で、形、大きさ、噛み合わせ、見た目などを確認します。患者さんのご意見を伺いながら調整し、問題がなければ、その仮歯の形や情報を参考に最終的な被せ物を作製します。いわば「試作品」としての役割も担っています。
 
2. 保険診療でも仮歯にこだわる理由
保険診療の仮歯は、材料費が安価なため、一般的には簡易的なものとして扱われがちです。しかし、当院では保険診療でも以下の点にこだわり、患者さんの負担軽減と治療の成功に努めています。
 
① 精密な型取りと丁寧な作製
保険診療の仮歯でも、作製時の型取りを丁寧に行い、お口にしっかりとフィットするように調整します。隙間があると、そこから細菌が侵入したり、仮歯が外れやすくなったりするからです。時間をかけて丁寧に作製することで、高い適合性を目指します。
 
② 噛み合わせの調整を徹底
仮歯の噛み合わせが悪いと、顎が疲れたり、頭痛の原因になったりするだけでなく、土台の歯に過度な負担がかかってしまいます。当院では、保険診療の仮歯であっても、噛み合わせのバランスをしっかりと確認し、調整を徹底します。
 
③ 審美性にも配慮(特に前歯)
保険診療の仮歯の素材はプラスチックですが、前歯など目立つ部分に関しては、色が不自然にならないよう、ある程度の審美性にも配慮して作製します。患者さんが治療期間中も笑顔で過ごせるよう、最大限努力します。
 
④ 「もしも」を防ぐための強度
保険診療の仮歯は素材の性質上、自費診療のものより強度が劣ります。しかし、当院では患者さんが日常生活で困らないよう、可能な限り強度を持たせる工夫をしています。万が一外れてしまっても、すぐに連絡いただければ対応できるよう体制を整えています。
 
3. 仮歯の「もしも」が最終治療の失敗に繋がる
「仮歯が取れた」「仮歯が割れた」というトラブルを放置してしまうと、深刻な問題に繋がります。
  • 歯が動く: わずか数日でも、歯は動いてしまいます。その結果、最終的な被せ物が入らなくなり、再度歯を削り直したり、型取りからやり直したりする手間が発生します。
  • 虫歯の再発: 仮歯が外れた隙間から細菌が入り込み、虫歯が再発すると、治療期間が大幅に延びてしまいます。
当院が保険診療でも仮歯にこだわるのは、このような「もしも」を防ぎ、スムーズに最終治療に進むためです。
 
4. 仮歯を快適に保つための注意点
患者さんご自身にも、仮歯を快適に使っていただくための注意点があります。
  • 粘着性の強い食べ物に注意: ガムやキャラメル、お餅などは、仮歯を外してしまう可能性があるため注意が必要です。
  • 硬い食べ物を避ける: 硬いせんべいや氷など、仮歯が割れる可能性がある食べ物は避けましょう。
  • 仮歯のある方で噛まないようにする: できるだけ治療していない側で食事をするように意識しましょう。
  • 丁寧な歯磨き: 仮歯の周りも丁寧に歯磨きをして、清潔な状態を保ちましょう。
  • 外れたらすぐに連絡: 万が一、仮歯が外れたり、割れたりした場合は、自分で戻そうとせず、すぐに当院までご連絡ください。
4. 万が一、仮歯が外れてしまった時の注意事項
どれだけ丁寧に作製しても、仮歯は最終的な被せ物ではないため、食事中などに外れてしまう可能性はゼロではありません。万が一、仮歯が外れてしまった場合は、以下の点に注意して落ち着いて対処してください。
 
① 外れた仮歯をなくさないでください
外れた仮歯は、捨てたりなくしたりしないように、きれいに洗って保管しておいてください。次に歯科医院に来院された際に持参していただければ、再利用できる場合があります。
 
② ご自身で戻そうとしないでください
外れた仮歯をご自身の判断で元の場所に戻そうとしないでください。無理に戻すと、歯茎を傷つけたり、土台の歯を破損させたりする危険があります。
 
③ できるだけ早く歯科医院に連絡してください
仮歯が外れた状態を放置することは、非常に危険です。前述の通り、歯が動いてしまったり、削った部分から細菌が侵入して虫歯が再発したりするリスクがあります。外れたことに気づいたら、できるだけ早く当院にご連絡ください。応急処置のために、予約を早めて来院していただく必要があります。
 
④ 外れた部分で噛まないように注意してください
仮歯が外れた部分で食事をすると、土台の歯が欠けたり割れたりする原因となります。また、むき出しになった歯の神経に刺激が加わり、激しい痛みを生じることもあります。外れた側の歯では噛まないように意識して生活してください。
 
⑤ むき出しになった歯を清潔に保ってください
仮歯が外れている間は、歯ブラシで優しく、いつも以上に丁寧にブラッシングし、清潔な状態を保つように心がけてください。
 
6. まとめ:仮歯も大切な治療の一部です
保険診療の仮歯であっても、それは決して「適当なつなぎ」ではありません。治療中の歯を守り、機能と見た目を回復し、最終的な治療を成功させるための大切な「治療の一部」なのです。
大阪市都島区の「津田歯科・矯正歯科」は、保険診療の範囲内であっても、患者さんの快適性と治療の質を追求し、仮歯一つにもこだわりを持って作製しています。
よく他院から転院されてこられた患者さんで仮歯がない状態で噛み合わせの歯が延びてきている方、前歯で審美的ゾーンにも拘らず仮歯の代わりに仮封で覆われた見た目がかなり悪い状態にされている方をお見掛けします。
治療過程も非常に大事と考えている当院としてはこういった治療過程はリスクがあると考えています。
虫歯治療でお悩みの方、仮歯に対する不安がある方は、どうぞ安心して当院にご相談ください。私たちは、患者さんの長期的な口腔内の健康を第一に考え、丁寧な治療を提供いたします。
 
医院外観

津田歯科・矯正歯科の医院情報

津田歯科・矯正歯科

住所:大阪府大阪市都島区善源寺町1-5-37 美代志ビル1階

アクセス:大阪メトロ谷町線「都島駅」より徒歩3分

電話:06-6922-6480

Web予約:https://tsuda-dc.jp/当院のInstagramはこちら:https://www.instagram.com/tsudadentalclinic5824/

診療時間:平日 9:30~13:00 / 14:00~18:00

土曜 9:30~13:00 / 14:00~17:00

休診日:木曜・日曜・祝日(GW・お盆・年末年始あり)

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