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【津田歯科・矯正歯科ブログ】大型歯科医院はなぜ「経営が命」なのか?利益追求が患者さんに与える影響【大阪市都島区】

おはようございます、大阪市都島区の「津田歯科・矯正歯科」です。(大阪メトロ谷町線都島駅4番出口徒歩3分)
最近、駅前や商業施設などで、多くの歯科医師やスタッフを抱える大規模な歯科医院(医療法人)を目にすることが増えてきました。これらの大型歯科医院は、一見すると利便性が高く、設備も整っているように見えます。
しかし、大型歯科医院を運営する上で、避けて通れないのが**「経営」**という非常に大きな課題です。多くのスタッフの給与、高額な設備投資の回収、広大なテナント料など、莫大なランニングコストがかかります。そのため、大型歯科医院にとって「経営」はまさに「命綱」なのです。
今回は、なぜ大型歯科医院は経営を最優先せざるを得ないのか、そしてその利益追求型の経営スタイルが、巡り巡って患者さんへの治療の質や安全性にどのように影響する可能性があるのか、歯科医師としての視点から深く掘り下げて解説します。
 

 
1. 大型歯科医院の経営を圧迫するコスト構造
大型歯科医院が経営を最優先にする背景には、その独特なコスト構造があります。
 
① 人件費という巨大な固定費
数十人規模の歯科医師、歯科衛生士、助手、受付スタッフを抱える大型医院では、人件費が経営の中で最も大きな割合を占めます。これらの給与を毎月確実に支払い続けるためには、安定した収益が不可欠です。
 
② 高額な設備投資とテナント料
最新の設備(CT、CAD/CAMシステム、複数の診療ユニットなど)や、広くて立地の良い場所(駅前など)のテナント料は、個人経営のクリニックとは比較にならないほど高額です。これらの初期投資やランニングコストを回収するためには、常に高い稼働率と収益が求められます。
 
③ 広告宣伝費の増大
競争が激しい歯科業界で患者さんを集めるためには、大手広告代理店を使った大規模なウェブマーケティングや広告が必要となり、これもまた大きなコストとなります。
これらの莫大なコストを賄うため、大型歯科医院では「効率化」と「回転率」が経営の最重要課題となるのです。
 
2. 「効率化」と「回転率」が患者さんに与える影響
経営効率を追求するあまり、「流れ作業」的な診療になりがちなのが、大型歯科医院の大きな問題点です。
 
① 一人あたりの診療時間が短い
多くの患者さんを診ることで収益を上げるビジネスモデルのため、一人あたりの診療時間が短縮されがちです。これにより、以下のような影響が出ます。
  • 説明不足: 診断結果や治療計画、選択肢(保険と自費の違いなど)についての説明が不十分になりやすいです。患者さんが納得しないまま治療が進められてしまう可能性があります。
  • コミュニケーション不足: 患者さんのお悩みや不安に寄り添う時間がなく、機械的な対応になってしまうことがあります。
 
② 治療の質にばらつきが出る可能性
多くの勤務医を抱えるため、医師ごとの経験年数や技術力には差があります。また、経営優先の環境では、勤務医への教育が疎かになり、技術レベルの標準化が難しい場合があります。
  • 担当医が変わる: 治療の途中で担当医がコロコロ変わることも多く、情報共有が不十分になることで、治療の一貫性が失われるリスクがあります。
 
③ 利益率の高い治療への誘導
経営のプレッシャーから、利益率の高い自費診療(インプラントや高額なセラミック治療など)を過度に勧められる可能性があります。もちろん、自費診療にはメリットがありますが、それが本当に患者さんにとって最良の選択肢なのか、見極めが必要です。
 
3. 「医療法人」という形と非営利性
日本の医療法では、医療機関の開設は営利を目的としてはいけない「非営利性」が原則とされています。しかし、大規模な医療法人では、株式会社のような経営効率の追求が重要視されている現状もあります。
本来、医療は患者さんの健康を第一に考えるべきものです。経営が医療行為に与える影響を理解し、医院選びの参考にすることが重要です。
 
4. 経営優先主義がもたらす具体的なリスク
経営が「命」である大型歯科医院では、目先の利益を追求するあまり、以下のようなリスクが発生する可能性があります。
 
① 過剰な治療や不要な高額治療の提案
高い収益目標を達成するために、必ずしも必要ではない治療や、保険診療でも可能な治療を自費診療として提案されるケースがあります。例えば、まだ初期虫歯の段階なのに、削って高額なセラミックを勧められたり、ブリッジで済むケースなのにインプラントを強く勧められたりといった具合です。患者さんには専門的な知識がないため、言われるがままに治療を受けてしまう危険性があります。
 
② 質の低い材料や技工士の使用
コストカットのために、安価な歯科材料を使用したり、技術力の低い海外の歯科技工所に発注したりすることがあります。これらは最終的な被せ物の適合不良や耐久性の低下に直結し、将来的に再治療が必要になるリスクを高めます。結果として、患者さんは長期的な費用負担や心身の負担を負うことになります。
 
③ 予防歯科の軽視
虫歯や歯周病の治療は収益に直結しますが、予防歯科やメインテナンスは、一回あたりの収益が低く設定されています。そのため、経営優先の医院では、予防歯科への誘導やスタッフ教育が疎かになりがちです。しかし、患者さんの歯を長期的に守るためには、予防こそが最も重要です。
 
5. 津田歯科・矯正歯科が大切にすること:地域密着型の「かかりつけ歯科医院」として
当院は、大阪市都島区に根ざした地域密着型の歯科医院です。大型医院とは一線を画し、患者さん一人ひとりと深く長いお付き合いをすることを大切にしています。
 
① 「治療第一主義」に基づく丁寧な診療
私たちは、患者さんの健康を第一に考え、丁寧な診断、分かりやすい説明、質の高い治療にこだわっています。一人にかける時間を十分に確保することで、患者さんが抱える小さなお悩みや不安にも寄り添い、信頼関係を築くことを重視しています。
 
② 適正な治療提案
私たちは、不必要な治療や過剰な高額治療を勧めることはありません。保険診療から自費診療まで、それぞれのメリット・デメリットを正直にお伝えし、患者さんにとって本当に必要な治療を、納得いただいた上でご提案します。
 
③ 予防歯科への注力
治療が終わった後も、定期的なメインテナンスを通じて、患者さんのお口の健康を生涯にわたってサポートします。予防こそが、最も費用対効果の高い治療だと信じているからです。
 
まとめ
大型歯科医院は、利便性や設備面での魅力がありますが、「経営」という大きなプレッシャーが、治療の質に影響を与える可能性があることを理解しておく必要があります。
本当に信頼できる歯科医院は、規模の大小ではなく、患者さんの健康を第一に考え、丁寧な診療と学び続ける姿勢を持っているかどうかで見極めることが大切です。
大阪市都島区で、患者さんのことを第一に考えた質の高い歯科治療をお求めの方は、ぜひ一度、津田歯科・矯正歯科にご相談ください。私たちは、あなたの歯の健康な未来のために、全力でサポートいたします。
医院外観

津田歯科・矯正歯科の医院情報

津田歯科・矯正歯科

住所:大阪府大阪市都島区善源寺町1-5-37 美代志ビル1階

アクセス:大阪メトロ谷町線「都島駅」より徒歩3分

電話:06-6922-6480

Web予約:https://tsuda-dc.jp/当院のInstagramはこちら:https://www.instagram.com/tsudadentalclinic5824/

診療時間:平日 9:30~13:00 / 14:00~18:00

土曜 9:30~13:00 / 14:00~17:00

休診日:木曜・日曜・祝日(GW・お盆・年末年始あり)

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